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Designer's Blog  2008

What a wonderful “Design” world!

シミュレーション
2008.12.8

uneri [更新済み].jpg 先日の「三の酉」は、境内までなかなか辿り着けない程の人出で、次第にテンションも上がり、予定よりも一回り大きい熊手を買ってしまったが、縁起を担ぐにはやはり大きい方がいい感じがして、熊手を見る度に何となく気分が良くなる今日この頃。

 先日行われたA&A Festaは、3名によるパネルディスカッションということで、慣れないながらも無事終えることができた。
 今回の講演は、VectorWorks関連書籍の執筆&教育に携わる者同士の生の声を聞けるということで、自分にはない他の先生方の技術や指導方法を直接聞くことができ、とても参考になった。話は尽きず、東京の終了後はそのまま居酒屋内ディスカッションへと突入!これが功を奏したか?大阪では若干構成を変えたところ、自然な流れで進み、東京よりもスムーズにディスカッションができた。
 今回のパネルディスカッションで特に感じたことは、どんな道具でも永年使っていると、自然に自分の癖が出て、皆独自の使い方になると言うことだ。それはデジタルツールにおいても同じで、大阪の終了後には「今回の三者三様のパネルディスカッションはとても新鮮だった」と言われたことが嬉しかった。このようなユーザー同士のコミュニケーションの場は、これからも大切にして行きたいと思っている。

 コンピュータを使う理由の一つにシミュレーション能力があり、CADの場合、より現実に近い三次元でモノを設計することで、確率的/効率的な予想を行うことができる。それらの情報を統合し、建築設計施工に応用したものが「BIM」という概念であると解釈している。
 先日のイベントでも、熱解析や避難シミュレーションなどのプラグインのデモを見て感激した。今後、構造解析なども身近になって行くだろう。このようなシミュレーションにおいて、いろいろと期待は膨らむが、それ以外にデジタルを使う大きなメリットは何だろうか?
 それはアンチ シミュレーションの中にあるのではないか?と思う。デザイナー自身がスケッチのようにCADを使う中で出会うひらめき………それは思わぬミスから得る場合もあるし、立体を生成する過程で、パラメータを極端に変化させ、ある意味積極的にエラーを起こすような使い方を試す中で、予想外の結果を利用する方法だ。すなわち「アンチ シミュレーションの中で得た、シミュレーションの元となるカタチを生み出し、またそれをシミュレーションする」。この繰り返しの中に、多くのアイデアが見つかるのではないかと感じている。