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Designer's Blog  2009

What a wonderful “Design” world!

開花宣言!?
2009.3.10

shelf bind.jpg 花粉の舞いと花見の誘いに気分はもう春。とは言え、まだかなり寒い。ちなみに東京の開花時期は24日との事。

 修了制作の真っただ中、パリの建築事務所にいる卒業生から、「3週間休みなしで頑張ってます!」というメールが届いた。卒業直後、大阪にある巨匠の事務所へ突撃訪問するくらいの行動派だったから、「フランスへ行く」と聞いた時も「今回も一時の思いつきかな?」などと思っていたら年明け早々、本当に渡仏してしまった。
 現実には慣れない環境でいろいろと苦労していることだろう。しかしあれだけの情熱の持ち主だから、修了制作に大きく影響を与えたフランスの巨匠に会える時もそう遠くないかもしれない。とにかく夢の第一歩を踏み出したK君の健闘を心から願っている。

 そして先日のジャパンショップは大雨にもかかわらず、多くの人が訪れていた。職人さんと共に、まずは我がマングローブチェアの展示ブースへ向かい、現在製作中の作品の納期を確認。快い返事を頂き一安心。その後VectorWorksのブースや照明メーカーの友人を訪問。新商品の説明を聞くことができ、とても為になった。ちなみに照明の特設ブースに展示されていた友人(花見の幹事)の有機EL照明コンペのグランプリ作品は、とてもすばらしかった。

 ビッグサイトを出て、そのまま美大のプロダクトデザイン科の卒業制作を見に行った。商品とはまた違う斬新なアイデアにハッとさせられた。就職後、彼らの手からどんな商品が生まれるのだろうか。パリへ飛び立った若者も含めて、私の周りの次世代は実に頼もしい。だからこそ我々もどうにか頑張って、若い彼らと切磋琢磨しながら、日本のモノ作りを盛り上げて行きたい。

 海外の展示を控え、ここのところ制作中の作品の確認のため、神奈川と埼玉の職人さんの工場へ頻繁に通っている。目の前で溶接の火花が散る中で、作品のチェック&修正を何度も繰り返していると、モノ作りの醍醐味が全身を通して伝わって来る。目の前で組み上がった作品があまりに愛おしく、溶接直後だというのに思わず手を触れてしまい「あっちぃ〜」……「当たり前だろ!」と職人さんに笑われてしまった。
 その他展示に使用する大型のターポリン(垂れ幕)やカタログ等のグラフィックのデザインを行っている。これらは今後も使用するので、3Dのブースデザインに落とし込み、作品のレイアウトと展示のイメージを何度も確認している。壁面の大型グラフィックはかなりの迫力だ。

 今年は花見の時期に新作が完成するので、願をかけて「開花宣言!」と言ってしまおう。螺旋のフォルムが美しい作品である。まずは海外で、秋には大阪と東京で展示を行う予定なので、是非実物を見て欲しいと思う。その前に花見にでも行きましょう!3/28(土)新宿/代々木辺りを予定しておりますので、参加したい方は是非ご連絡下さ〜い。