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Designer's Blog  2009

What a wonderful “Design” world!

Joy and sorrow are today and tomorrow.
2009.11.08

11/8.jpg 「嵐の後の静けさ」という感じの今日この頃。

 先日の一週間は「東京デザインウィーク」と称して多くのイベントが行われた。友人が出展しているDesign Tideも多くの人が訪れていたようだ。
 そして私が出展した神宮の100% Design Tokyoだが、日中は晴天に恵まれたこともあり、多くの人々で賑わっていた。初日は気温が高く、テント内はまさに温室状態!Love Greenがメインテーマだから?ちなみに正面の富士通ブースに植えてあった本物のほうれん草、初めはクタクタだったが、頻繁に水をあげるようになるとピン!と元気になるのを見て、こちらも頻繁に水分補給。今度は頻繁にトイレに行くはめに………

 会期中も仕事や授業があるので、ほとんどブースにいない日もあったが、僕がいる時間にも多くの人が訪れてくれた。特に卒業生が多く訪れてくれて、久々に元気な姿を見る事ができた。たまたま同じ時間帯に集まった卒業生や現役生、知り合いを紹介すると、そこで交流が始まるのがとても面白い。個々話が弾み、僕の展示などそっちのけで盛り上がっているのを見ると………出展して良かったなあ〜と何だか嬉しくなる。ついでに打ち上げも合流〜!

ちなみにマングローブチェアのデザインコンセプトは以下である。

 「マングローブには多くの生物が集い、多様な生態系をつくり出している。よって、植物の根のようなフォルムのこのイスに多くの人が集い、出会うことを願い、「Mangrove Chair」と名付けた」

 今回の多くの出会いは、まさにコンセプトそのものである。モノを通してヒトとヒトが出会う。そこで新たな「何か」が生まれたらいいなあ〜とつくづく思う。モノ作りはモノ(物)語りであり、モノ作る過程での困難を乗り越え、同じ目標に向かっていっしょに歩む様はまさに人づくりである。

 この時期、いろいろな人と会って話をすると「ほんとこの先どうなるのかなあ。全く先が読めないね〜」という言葉を良く聞く。確かに全く分からない。でも今までも分かった試しがないから、気にしてもしょうがないか〜。

 そんな話をしていると、中国の古いことわざの「人間万事塞翁が馬」という言葉を思い出す。
父親の馬が逃げ、皆が慰めに行くと「この災難がきっと幸福になるだろう」と父親は言った。すると逃げた馬が多くの駿馬を連れて帰って来た。すると今度は「この幸福が災難の種になるだろう」と父親が言った。すると駿馬に乗った息子が落馬し、脚の骨を折った。「この災難がきっと幸福になるだろう」とまた父親は言い、脚を折ったせいで戦に行けなかった息子は、生き延びる事ができた。
という有名な話。

 この「人間万事塞翁が馬」の英訳は「Joy and sorrow are today and tomorrow.」らしい。
何だかシンプルすぎはしないか。直訳すると「喜びと悲しみは今日と明日」、「今日の喜び(悲しみ)は明日の悲しみ(喜び)」とか訳すのかな。結局人生は何が起こるか分からないということで、こんなことわざもありなのかなあ。

 マングローブチェアへの問い合せメール(英文)に応えているのだが、シンプルで気持ちの伝わる英文がなかなか書けなくて、一人落ち込んでいる。
するとどこかから「Joy and sorrow are today and tomorrow.」という言葉が聞こえて来た。よ〜し、今日の悲しみは明日の喜びだ!明日こそ頑張ろう。ネットの翻訳機能を使って!

やはり「人間万事塞翁が馬」の方が、意味深い気がする…………