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Designer's Blog  2009

What a wonderful “Design” world!

Osaka!
2009.9.12

L&D outline.jpgいろいろと準備が重なり、時間だけが過ぎて行く今日この頃。

 来週の9/16(水)〜18(金)の三日間、インテックス大阪で「Living&Design」すまいのリノベーションが開催される。主に住空間をターゲットにしたインテリアの国際見本市だが、デザイナー小間に出展するため、連日準備に追われている。
個人的な意見だが、今後も期待されるリノベーションやコンバージョンにおいて、スケルトンなどの無機質な空間の中に、ある意味非常に癖のある独自性の高い家具などを置くことで、ギャラリーのような空間や習い事、ホームパーティのような小規模なイベントもできるような、人が集まることができる住空間の方向性もあるのではないかと感じている。

 大阪では、今年の5月に出展したニューヨークのICFFとほぼ同じ規模の小間ということで、同じ構成の「マングローブチェア」「オーガニックケイブチェア」「カノン螺旋シェルフ」の3点を展示するつもりで余裕で過ごしていたのだが、開催が近づくにつれつい欲が出てしまい、暖めていたデザインを急遽制作することにした。これはスタッキングが可能なユニット式の家具で、イスにもテーブルにもシェルフにもなるという欲張ったモノで、その結果、ジョイント部分の設計に時間がかかり、「無理をしないで、10月末のデザイナーズウィークに出そう」と内心弱気になっていたところ、制作を依頼した方から「間に合わせますから出しましょうよ!」と背中を押され、一気に走り出したのである。そしてつい先日、部材が組み上がり現在塗装中。どうにか展示に間に合いそうだ。

 ニューヨークでの展示後、現地からいくつか問い合わせがあり、その期待に応えるためにも、ある程度まとまった台数を制作しているモノがある。よってここ数ヶ月間は頻繁に工場へ通い、その度に修正をお願いするという職人さん泣かせのモノ作りだったが、妥協せずに長い時間をかけた甲斐あり、先日ついに流通可能なモノが完成した。初めての試作から約2年半ほどかかったが、ここまで来れたことは、実に感慨深いものがある。

 これらに関わった全ての方々の協力無しには、存在し得なかっただろうモノ達。手加工により、1つ1つ丁寧に仕上げられたモノの背後には、関わった全員の“ち(血&知)と汗”が流れている。
ここ数年、どっぷりと直球勝負のモノ作りに立ち向かい、作りながら現場でアイデアを出し合い、試し、また壁にぶつかりながらも、情熱を失うことなく突き進んできたモノ達が、いま目の前にある。誰一人でも欠けたら、作れなかったであろうこの経験は、私にとってかけがえのない財産であり、決して平坦ではない道を今(どうにか)歩くことができるのも、自分の周りの方々の目に見えない応援があってこそのもの。

鉄は熱いうちに打て!と言うけれど、冷たい時だって打てるんだ!打てばまた熱くなる。

モノを作るということは、まさにそういうことなのだ。
そんな思いの詰まった作品を見ていると、見えないものが次第に見えて来る。応援してくれた人達の姿が、はっきりと。

 おっと、一人哀愁に浸っている場合じゃないぞ〜。まだ全て完成した訳ではないし、会場でプレゼンがあるから原稿を作らないといけないし、カタログも、大型のパネルも〜って大阪入りまで、あと二日しかないんだなあ〜。そしてこれらの作品を見た方の反応はどうか?………それが最も大事じゃないか!とにかく終日ブースに立ち、一生懸命説明しないとなあ〜。

 以上、皆さんの暖かい協力を無駄にしないように、最後まで頑張りますので、16(水)〜18日(金)まで開催される「Living&Design」展に是非お越し下さい。
サイトから事前登録すれば無料で入場できます)